毛髪分析検査とは?
毛髪分析検査とは毛髪を採取・分析することで、体内にある必要な栄養素13種類の必須ミネラル(※1)のミネラルバランスと、生体において必須性が無いか、または必須性が明確でなく健康障害を起こす可能性のある6種類の有害ミネラル(※2)残留を検査し、数値をグラフ化して結果をお伝えする検査です。

人間の体内には生命維持のための調節や体の一部を作るための、ひとつひとつの微量元素のことをミ ネラルと呼んでいます。体内に80種類あるうちの13種類の必須ミネラル(※1)は特に、生体活動に不可欠と考えられています。

ミネラルバランスが正常に保たれていればアトピーはもちろん、生活習慣病も発症しませんが、バランスが崩れるとそれぞれのミネラルが作用しなくなり、加えて6種類の有害ミネラル(※2)が高濃度で検出されるとさま ざまな症状を引き起こします。今、何らかの疾患にかかっている方もそうでない方も、ご自身の体内のミネラルバランスが正常に保たれているかどうかを知ることは大変重要であり、検査結果から対策を立て、 今後の健康維持に役立てることをおすすめします。

(※1) 13種類の必須ミネラル…ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、セレン、ヨウ素、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛

(※2) 6種類の有害ミネラル…カドミウム、水銀、鉛、砒素、ベリリウム、アルミニウム
なぜ毛髪分析検査が必要なのか

毛髪分析検査は体内の「今まで」という長期的な視点で計測します。

毛髪は法医学検査でもその有効性は実証済みですが、有害ミネラルの体内蓄積推定の最善の検査です。 毛髪分析検査は世界的に検査手法の確立過程であり、今後飛躍的に医療検査での応用が広がります。

血液・尿検査は体内における「今」(即時的)な計測に対し、毛髪は特性上、体内の「今まで」(長期的)の体内状況を推定します。

ミネラルバランスとアトピーの関係
ミネラルバランスが崩れれば、身体全体に、陰に陽に何らかの影響を及ぼしますが、とりわけ、アトピーに関連するミネラルには「亜鉛」あげられます。亜鉛の重要な働きは、有害ミネラルであるカドミウムや 水銀の働きを抑えること、また、細胞分裂によりタンパク質を作ることです。これは皮膚構成を意味するので、亜鉛が欠乏すると血管や器官の老化が早まり、傷や病気の回復が遅くなることになります。

次に「セレニウム」の働きは、ビタミンEなどとの相互作用により、活性酸素を阻害する抗酸化(スーパーオキサイドディスムターゼ<SOD>)作用があります。この酵素がセレニウム、亜鉛、マンガンなどを 必要とする。また、抗ガン力を高める、すなわち、免疫力を高める作用があります。カドミウムや水銀の有害ミネラルを働きを抑える作用もあります。

ミネラルの取込み
毛髪の80〜90%はケラチンというタンパク質で、残りがメラニン色素、脂質、微量元素と水分で構成されています。毛髪が化学的・物理的にも安定であると言われるのは、このケラチンが水などの中性溶媒に強く、タンパク質分解酵素の影響も受けにくいためです。

毛髪は頭皮の外側に出ている部分を毛幹部、内側に埋まっている部分が毛根部と呼び、毛根部先端に球状の毛球と呼ばれる毛髪が成長する部分があります。毛球に囲まれた中にある毛乳頭は、毛細血管から得られたミネラル(栄養素)を毛母細胞に伝え、毛母細胞の分裂を働きかけます。分裂した毛母細胞は、徐々に上に向かう過程で角化し、毛髪を形成しながら成長していきます。また、これ以外にもミネラル(栄養素)は、汗腺や皮脂腺から毛髪に取込まれる可能性も考えられます。

この際、ミネラルだけではなく水銀や砒素などの有害ミネラルやこれらの化合物、薬物なども一緒に取込まれ毛髪から排泄されています。従って、毛髪は排泄器官の一つであると考えられています。
検査項目(26元素)
有害ミネラル6元素
カドミウム、水銀、鉛、砒素、ベリリウム、アルミニウム

必須ミネラル13元素
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、セレン、ヨウ素、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛

参考ミネラル7元素
バナジウム、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム、リチウム、ホウ素、臭素

価格   10,800円
検査キット
検査キットの内訳/受検の手順
質問票
質問票の記入について(1)
質問票の記入について(2)
個人情報のお取扱いについて
毛髪の採取について

検体袋
返信用封筒

検査結果表
毛髪ミネラル検査表
検査結果の概要
検査結果からのアドバイス
栄養素アドバイス表
献立アドバイス表(1)
献立アドバイス表(2)



 


◇資料
日本人のミネラル不足傾向

ミネラル

欠乏症状

マグネシウム(Mg)

心臓疾患の要因、精神病、筋肉痛、情緒不安定、
低血圧

カルシウム(Ca)

骨粗鬆症、筋肉の痙攣、心臓の動悸、不眠症

クロム(Cr)

糖尿病、高血圧、動脈硬化症

マンガン(Mn)

糖尿病、運動失調症(筋肉の連携ができない)、
めまい、難聴

鉄(Fe)

慢性疲労、肩こり、呼吸困難、貧血、便秘

銅(Cu)

うつ病、貧血、下痢、骨粗鬆症、呼吸の異常

亜鉛(Zn)

キレる子供、学習能力の低下、アトピー性皮膚炎、
疲労、食欲減退、味覚障害、血液の循環不良、
ケガの回復の遅れ、男性の生殖能力低下

セレニウム(Se)

心臓疾患、更年期障害、抗ガン力低下、白内障、
すい臓の機能低下、男性の生殖能力低下、感染症

  厚生労働省:「栄養所要量6次改定による追加ミネラル」より抜粋。

ミネラル必要量(1日)成人男女(18〜29歳)

栄養素項目

厚生労働省設定の食事摂取基準日本の所要量

成人男子

成人女子

ナトリウム(Na)

3937mg

3937mg

カリウム(K)

2000mg

2000mg

マグネシウム(Mg)

310mg

250mg

カルシウム(Ca)

700mg

600mg

クロム(Cr)

35μg

30μg

モリブデン(Mo)

30μg

25μg

マンガン(Mn)

4.0mg

3.0mg

鉄(Fe)

10mg

12mg

銅(Cu)

1.8mg

1.6mg

亜鉛(Zn)

11mg

9mg

リン(P)

700mg

700mg

セレニウム(Se)

60mg

45mg

ヨウ素(I)

150mg

150mg

<単位>mg=ミリグラム(0.001g) μg=マイクログラム(0.000001g)
厚生労働省:「栄養所要量6次改定による追加ミネラル」より抜粋。

有害ミネラル過剰時の主な健康障害

ミネラル

過剰による健康障害

カドミウム(Cd)

多くの酵素・栄養素の働きを阻害、腎臓・肝臓障害、骨の異常、食欲減退、高血圧、ガン、神経過敏、歯黄化、肺気腫、胸・足痛

水銀(Hg)

細胞膜への毒素により酵素の活性を阻害、腎臓・肝臓障害、歯が抜ける、歯茎の青化、四肢の痺れ、震え、頭痛、下痢、食欲不振、情緒不安定

アルミニウム(Al)

胃腸障害、くる病、手足痙攣、吐き気、腎臓障害、げっぷ、骨粗鬆症、アルツハイマー病、パーキンソン病

鉛(Pb)

様々な酵素の活動阻害、免疫反応抑制、腎臓・肝臓障害、頭痛、疲労倦怠感、貧血、高血圧、卒倒、昏睡、動脈硬化、中枢神経を冒し精神異常や不眠

砒素(As)

皮膚障害、体毛消失、全身疲労、貧血、聴力・呼吸器系への悪影響、多発性神経炎、無感覚症、手足焦熱感、体重減少、吐き気、頭痛